『ハネモノ』

 

さよなら幻 踊りだす指先 宿題残したまま

さようなら、僕が見ていた幻

ピアノの楽譜、残していった君の宿題

僕は今気づいた

素晴らしい風向き カモミールフレーバーの星 涙をふいたなら

何も迷うことはないよ、順風満帆、追い風だよ

逆境にまけるなと君が言っている

そうだね、悲しみの涙を拭い去ろう

絡みついた糸を断ち切って

肉体という鎖を断ち切って行こう

もう僕らを邪魔するものはもうない

膜の外に連れ出してやろう

君の知らない世界を見せてあげよう

さあ・・・おいで

ささやいて ときめいて

君がささやく言葉に胸が高鳴る

街を渡る 羽のような

そして僕らは変わる

境界を越えてゆける風に

思い通りの生き物に変わる

言葉も何も関係ない世界へ飛び立つ

羽のような生き物に変わる

心地よい耳鳴り 文字化けの中にも 輝く運命を知る

電子音が響く

携帯電話のメールにはよく分からない記号

そんなものにも想像をかきたて、僕は生きている意味を知る

無理矢理晴れた日 始まった物語 僕らはここにいる

透き通った曇天の下

僕らの物語は始まる、君も確かにここにいる

巡る季節 追いかけてく

春夏秋冬、僕らは一生懸命過ごしてる

そのときそのときを追い求める

転びながら それでもいい調子

たまに立ち止まるけど、それもまた良き思い出になるだろう

この調子でまた走り出そう

近づいて 抱き上げて

子猫を近づいて抱き上げる

ノドを鳴らす 子猫のような

すると、子猫は満足そうにゴロゴロとノドを鳴らす

望みどおりの生き物に変わる

そんな猫のような

人の温かさに触れて安心できるような生き物に僕は変わる

ささやいて ときめいて

君のささやく言葉で胸は高鳴る

街を渡る 羽のような

すべての世を、行き来できるような存在

あの世でさえも・・・

思い通りの生き物に変わる

そんな生き物に変わる

そして僕は君に会いにゆく

 


感想

やけに抽象的な解釈になってしまいました。
僕の解釈の意味をここで少し書きます。
一行目の幻というのは今までの現実のことだと思います。
「君」が逝った後、本当の愛とは何かを悟ったのでしょう。
二行目の星は「君」のことを指しているのでしょう。
星になった「君」からのカモミールのような匂い、逆境にまけるなという言葉。
一度目の「ささやいて〜変わる」までは僕の中ではジブリの映画「耳をすませば」の一シーンです。
「無理矢理晴れた日」っていうのは正直想像がつきません。
無理矢理に晴れさせたのか、無理矢理晴れた日にはじめたのか、
もしくは僕が書いているように曇りも晴れだと言い切ったのか。
いずれにせよ、僕の解釈では話が見えてきませんが・・・
今回はいつも以上に解釈と言えるほどのものでなくて申し訳ありません。

 

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