『楓』

 

忘れはしないよ 時が流れても

君と会えなくなって これから長い時が過ぎるんだろう。

時が流れるのは仕方がないよ。

でも 僕の心の中だけはそれを留めていよう。

いたずらなやりとりや

そんなときに思い出すのは楽しく笑っていた日々。

二人でずっと笑っていられたあの時。

心のトゲさえも 君が笑えばもう

ささくれだった僕の心も君と一緒なだけで治っていったよ。

君の笑顔が僕を優しく包んでくれたんだ。

今思うと、その笑顔を僕はただひたすらに追い求めていたのかもしれないなぁ。

小さく丸くなっていたこと

君の笑顔はそんな力を持っていたよ。

君自身は気づいていなかったのかもしれないけどね。

苛立ちも不安も全てを僕の心から消え去らせてくれるその力を。

かわるがわるのぞいた穴から

二人が見ていたそれぞれの未来。

それは見えないに等しいものかもしれなかったね。

何を見てたかなぁ?

君はどんな夢を見てどんな将来を描いてたの?

僕には予想すらできないよ・・・

一人きりじゃ叶えられない

二人一緒じゃなけりゃできなかったこと。

二人一緒じゃなけりゃ築きあげられなかったこと。

夢もあったけれど

だから現在(いま)はあるんだ。

それは断言しよう。

でも、結局は違う未来にすすんでしまったのかなぁ・・・

さよなら 君の声を抱いて歩いていく

今はもうさよならだね。

今までの君との思い出を引き連れていくよ。

あの時は僕にとってかけがえのないものだから。

ああ 僕のままで どこまで届くだろう

ああ 僕だけでどこまでいけるのかな。

君の力がなければ何もできないのかもしれない。

でも、僕一人の力でどれだけいけるか試してみたい。

その先には何が在るかも分からないけどね。

探していたのさ 君と会う日まで

もう一度君と会える日まで僕は必死に探していたよ。

何を探せばいいのかすら分からなかったよ。

でも、やっと分かったんだ。

今じゃ懐かしい言葉

それは君の声。

君の笑顔。

それは出発地点そのものだったんだ。

ガラスの向こうには 水玉の雲が

今と別れた日の間にうすい壁があるよ。

その向こう側にはあの日の僕らが見えてるね。

楽しそうな僕らがうつってるよ。

散らかっていた あの日まで

だから あの日まで戻ろう。

栄光に満ち溢れ 散りばめられていたあの日まで。

風が吹いて飛ばされそうな

僕の存在はとてもちっぽけなものなんだ。

風のような力でもすぐに影響を受けてしまうよ。

軽いタマシイで

そんなデリケートな僕の魂。

だけど そんな僕でも人並みにしてみたいことだってあるよ。

他人と同じような幸せを

それは人並みの幸せ。

普通の幸せ。

誰もが望んでいるものじゃないかな。

信じていたのに

それを僕も手にいられると思っていたのに・・・

僕もその幸せの中に身をおけると思っていたのに・・・

これから 傷ついたり 誰か 傷つけても

今から周りを省みずに突き進んだとしても。

君だけを追いかけても。

ああ 僕のままで どこまで届くのだろう

僕は君に届くのかな。

いや そこまで行けないのかな。

瞬きするほど長い季節が来て

でも いつかきっと一緒にいるときが来るんだ。

それは短いようで決してそうじゃない。

とても長い時間。

永遠にも匹敵する時間。

呼び合う名前がこだまし始める

その中で僕らはあの日のように笑顔でいるよ。

前のように君と二人ではしゃぎあっているよ。

聴こえる?

君にはその声が聞こえてるのかな。

君にはその光景が見えてるなかな。

僕は信じて進みつづけるよ。

 


感想

これはまだマシですね。
「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」の意味が自分でもよく出来た方だと思います。
楓は個人的にも好きな歌のひとつなので書きやすかったですね。
でもけっこう時間かかったような気がします・・・(苦笑)

 

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