『遥か』
いもすけさんの投稿
夏の色に憧れてた/フツウの毎日
・・・いきなり初手から難航。
ま、要するに『夏』ってのはなんかこう生命力に溢れたというか、
充実したというか、実に密度の濃い事を表してるわけですな。
で、そんなのに憧れてると。
尚、この『夏の色』ってのは、続く『夢から醒めない翼』に
見事に対応してると思います。
流されたり/逆らったり/続く細い道
どうでもよくなったり、ちょっとやる気見せたり。
『細い』という辺りに、こうパッとしない感じが伺えます。
君と巡り合って/もう一度サナギになった
君と巡り合った事で、またなんかドロドロした感情が復活したんでしょう。
『恋の喜びに溢れてる』っちゅうやつですな。
個人的には『サナギになるより、恋の花咲かせていきなり蝶になれや!』
とか思ったりもしますが。
嘘と本当の狭間で/消えかけた僕が
難しいですね。
確かなものを手に入れたい(スピッツの歌の場合、それは
往々にして『君』に集約されるんですが)僕がいて、
でもこの虚実ないまぜの現実ではなかなか手に入らなくて。
そんな毎日に疲れ果てて、自我(欲望?)も磨耗していく。
こんな所ですかね。
思い出からツギハギした/悲しいダイアリー
なんかこう過去のイヤーな所だけ凝縮したような
回想がなされてるんでしょうね。
カギもかけず旅立つのは/少し怖いけど
所謂『心を開いて云々』っていうやつでしょう。
そらあ不安でしょう。
丘の上に立って/大きく風を吸い込んで
丘の上にたって大きく風を吸い込んでるんでしょう。
ま、それぐらい清清しい心持ちっちゅう事なんでしょうけど。
今心から言えるよ/ニオイそうな I love you
『ニオイそうな』に、奇麗事だけじゃないぜ、というのをこめたんでしょう。
すぐに飛べそうな気がした背中/夢から醒めない翼
今までの内容を2行でまとめてます。
『すぐに飛べそうな気がした』過去があり、
まあ所詮『気がした』だけなんだけど、それでも『夢から醒めない』。
それは勿論『君と巡り合っ』たからさ、と。
時の余白/塗り潰した/あくびの後で
「幸せ」とか野暮な言葉/胸に抱いたままで
気だるい感じが漂ってます。
漠然とした幸せ感がグッドです。
崩れそうな未来を/裸足で駆け抜けるような
そんな裏ワザもないけど/明日にはきっと…
この『裏ワザ』という単語が、どうしても違和感あるんですが、まあそれはそれとして。
『明日にはきっと』、そんな事が言えるのも『夢から醒めない』からなんでしょうね。
僕らそれぞれ仰ぎ見る空
夢から醒めない翼
『それぞれ』。それぞれ勝手に仰ぎ見てていいんでしょうか。
いいんでしょう。何よりも『君』に巡り会えた事が重要なのですから。
そのおかげで『夢から醒めない翼』を手に入れられた
(復活した、という方が当たってるのかもしれません)んですし。
飛べそうな気がした背中
夢から醒めない翼
それぞれ仰ぎ見る空
夢から醒めない翼
遠い/遠い/遥かな場所へ
この辺は前と同じなんで割愛。
要約すると、『感情(妄想)漲る時期を経て、単調な生活の中でなんとなく
生きてんのか死んでんのかわかんなくなってきた『僕』が、
『君』に会ってその辺の感情(妄想)が復活した。
で、所詮そんなのは思い込み(夢)だけど、いいじゃんそれで!』
と考えます。
なんとなく、前向きなんだか自閉的なんだか
よくわかんない結論になってしまいましたが。
感想
Bee(いもすけさんの解釈を読んで)
ハネモノに続く第二弾ですね。
いもすけさんの解釈は個人的に好きです。
さて、この解釈に対しての感想ですが。
要約にあるように、前向きなのか自閉的なのか・・・ですね。
僕は自分の殻に閉じこもりながらも前を見ているっていう感じを受けましたが。
サナギって言葉と飛べそうな気がしたっていう言葉が矛盾してるのがまた難しいです。
「君」がキーになって、「僕」が生まれ変わったと。
昆虫がサナギになるときって、一度幼虫時代の組織を全部壊すっていいますし、
「僕」の中のすべてが崩れたという風に考えるとやっぱり前向きなのかなぁとも思ったり。